スイストラベルパス・フレックスの使い方|有効化の手順と注意点


スイストラベルパスってそもそも何?購入の仕方がわからない方は〔スイストラベルパスの買い方|SBB公式サイトで購入する手順〕を先にどうぞ。この記事では、購入後の「使い方」から解説します。

スイスの駅には、改札がありません。日本のように「ピッ」と通す機械がないので、初めてだと「このパス、いつ・どうやって使うの?」と戸惑います。

答えは、乗る前に自分で「有効化」しておき、車内で乗務員が回って来た時に画面を見せるだけ。(通常版のスイストラベルパスは有効化の必要はありません。)ただしフレックス版はこの有効化を忘れると罰金の対象になることもあるので、そこだけ注意が必要です。この記事では、その手順と注意点を順番に解説します。

個別チケットは本当に高い

スイスで鉄道チケットを個別に買うと、想像以上の出費になります。たとえばチューリッヒからルツェルンは所要40〜50分で、片道27CHF(約5,400円)。距離にすると約50km、東京〜大船あたりに相当します。日本の在来線なら800円前後の区間です。

新幹線ではなく「普通の特急・快速列車」に乗ってこの値段。日本の感覚で考えると驚く価格です。東京〜大船ほどの距離でも、スイスでは片道約5,000円。日本の在来線と比べると、交通費の高さを実感します。

だからこそ、移動すればするほどスイストラベルパスの元は取れます。 そして「毎日は移動しないな」という人には、好きな日だけ選んで使えるスイストラベルパス・フレックスがおすすめです。

ひとつだけ先に注意点を挙げておくと、山岳鉄道は含まれない、または割引のみというケースがあります。観光大国で山に鉄道を走らせる大変さを考えると、仕方のない部分かもしれません。

この記事でわかること

まず知っておきたい基礎知識

フレックスとは?
通常版とフレックス版の一番の違いは、使える日の決め方です。

フレックスは、8日分を「1か月の有効期間」内から自由に選ぶ仕組みです。毎日移動しない旅程でも無駄になりません。

「1トラベルデイ」の意味
ここを勘違いしやすいので注意。1トラベルデイ=その日の0時から翌日朝5時まで。「1回の乗車」ではありません。選んだ日は、夜遅くや日付を超える便にも乗車できます。

パスの形式
モバイル(QRコード)またはPDFで発行されます。車内では、この画面を提示します(提示方法は後述)。

スイストラベルパスで何ができるか

パス1枚でカバーされる範囲は、こんなに広いです。

日常の足から観光まで、これ1枚でかなりの範囲をカバーできます。

スイストラベルパスがどこまで有効か(乗り放題・割引・対象外)は、[SBB公式の有効範囲マップ]で色分け確認できます(英語表示)。

Stoosの例(登山エリアの「無料」と「有料」の境界)

「山岳エリアは無料または割引」と書きましたが、同じ山でも区間によって扱いが変わるのが要注意ポイントです。シュトース(Stoos)がわかりやすい例です。

同じ「シュトース」への移動でも、途中から財布の出番になります。こういう境界は事前に調べておかないと、現地で想定外の出費になります。

※ 具体的な料金と、山頂まで行く価値があったかの体験談は〔お得検証記事/Stoos記事へのリンク〕でまとめています。

実際の使い方|有効化の手順

フレックス版で一番大事なのがこれ。乗車前に必ず有効化(アクティベート)してください。

手順はシンプルです。

  1. 使いたい日付をタップする
  2. その日付が「選択中」になる
  3. 「Activate tickets」で確定する

実際の有効化画面はこんなイメージです。

Activate your travel days before boarding.

Swiss Travel Pass Flex 8 days

Activated days: 0

July 2026
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Activate tickets →
選択不可(有効期間外)
選択中の日付
選択可能な日付

※ 使いたい日付をタップして選択 →「Activate tickets」で確定。一度有効化した日付は取り消しできないので注意。

⚠ 重要:有効化した日付は取り消せません

一度有効化した日付を取り消す手段はありません。 日付を誤ってタップして確定してしまっても戻せないので、日付をしっかり確認してから有効化してください。

フレックス版と通常版の違い(有効化の観点で)

通常版は購入時に有効な日付が確定したチケットが届くため、有効化の作業自体が不要です。その代わり、フレックス版のほうが料金は若干高めに設定されています。「自分で日を選べる柔軟さ」に少し上乗せして払う、というイメージです。

Wallet(ウォレット)への登録

購入後、登録したメールアドレスにQRコードが届きます。 これにアクセスすると、ログイン済みの状態で自分の有効化画面が開きます。

この画面がとても重要です。 お気に入り登録やブックマークをして、すぐ開けるようにしておくと便利です。この画面からモバイルチケットを表示することもできますが、対応している場合はスマホのウォレットに登録しておくと、検札時にすぐ提示できます。

車内での提示方法

検札が来たら、次の2つを提示します。

  1. QRコード(モバイルチケットまたはウォレットで表示)
  2. パスポート(求められた場合)

パスポート提示は求められるときと求められないときがあります。ただし——

スイストラベルパスは、スイスまたはリヒテンシュタインに居住していない方のみが利用できるパスです。そのため本人確認ができないと無効扱いになる可能性があります。パスポートはすぐ出せるようにしておきましょう。写真やコピーではなく、原本を携帯しておくのがおすすめです。

よくある疑問

Q. 無料区間か割引区間か、どう見分ける?
これは事前に自分で確認する必要があります。割引のみの区間は、チケットを別途購入しなければならないので注意してください。先ほどのシュトースのように、同じ山でも「ケーブルカーは無料・リフトは全額」と分かれることもあります。

Q. 氷河特急・ベルニナ急行は完全無料?
チケット自体は無料ですが、座席指定券は別途購入が必要です。

Q. 有効化を忘れて乗ってしまったら?
検札が来てから慌てて有効化しても、有効化した日時が記録に残るため、基本的にバレます。 正しい有効化済みチケットとして認められず、追加料金や罰金の対象になる可能性があります。

Q. 「1日」の区切りは何時から何時まで?
スイスの鉄道は朝5時以降の始発が多く、チケットの有効な日付はその日の0時から翌日朝5時までの扱いになっています。深夜の移動でも、日付をまたぐ前なら同じトラベルデイでカバーされます。

まとめ

スイストラベルパスは、とても使いやすくて便利なパスです。スイスは交通機関も物価も高いので、上手に使えばお得になる可能性が高いです。

特にフレックス版は、毎日使う必要がないのが強み。遠出せずにゆっくり過ごす日も作れますし、予定変更にも柔軟に対応できます。

実際に元が取れるかどうかの検証は、別記事で詳しく解説しています。(→ お得検証記事へリンク)

Kana
この記事を書いた人

Kana

イタリアとスイスを中心に、旅と写真のことを綴っています。12年続けている写真と、実際に現地を旅した経験をもとに、「知っておくと安心」な旅の情報をお届けします。

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