アルザスのリースリングでコルマール旅行の気分を高めてみた|Albert Mann Riesling 2022 レビュー


「アルザスのリースリングってどんな味?」「ドイツのリースリングとどう違うの?」 そんな疑問を持つ方に向けて、今回はコルマール旅行の予習として「Albert Mann Riesling 2022」をエノテカオンラインで購入し、手料理やおつまみと合わせてレビューします。

Albert Mann Riesling 2022のボトルとグラス、サーモンのカルパッチョ、昆布締め、天ぷらが並んだ食卓

1. コルマール旅行の予習にアルザスワインを

次の旅先として考えているのが、フランス・アルザス地方のコルマール(Colmar)。カラフルな木骨組みの建物が立ち並ぶ景色が有名で、「フランスで最も美しい村」に選ばれた地区もある街です。

旅の前に、まずはワインからその土地を感じてみたい。そんな気持ちから今回の予習が始まりました。

以前コンスタンツ旅行の予習でドイツ・バーデン地方のKlumpp Rieslingを飲んだのですが([レビュー記事はこちら])、アルザスはそのバーデン地方とライン川を挟んで国境を接するフランスの産地。同じリースリングでも国が変わるとどう違うのか、飲み比べるような気持ちで選んでみました。


2. エノテカオンラインで自分で選んだ理由

今回はエノテカオンラインで自分で選びました。「アルザス リースリング」で検索して目に留まったのがAlbert Mann。生産者の評判やレビューを調べて、これだと思って購入しました。


3. ワイン紹介:Albert Mann Riesling 2022

Albert Mann Riesling 2022のワインボトルと注いだグラス。淡いゴールドの色合いが美しい
Albert Mann Riesling 2022のボトルとグラス。ラベルはアルザスの畑を描いた水彩画風のデザイン。
▷ 基本情報
項目内容
品種リースリング
ヴィンテージ2022年
産地フランス アルザス地方
スタイル辛口
購入先エノテカオンライン

[エノテカオンライン Albert Mann Riesling 2022]

▷ 造り手について:Albert Mannとは?

Albert Mann(アルベール・マン)は、フランス・アルザス地方のヴァンガン村に拠点を置く家族経営のドメーヌです。ビオディナミ農法(農薬や化学肥料を使わない有機的な栽培方法)を実践しており、テロワールを大切にしたワイン造りで高い評価を受けています。ラベルにはアルザスの畑を描いた水彩画風のイラストが描かれていて、手に取るだけで旅気分が高まります。

▷ アルザス・リースリングとは?

アルザス地方は、フランス北東部に位置し、ヴォージュ山脈とライン川に挟まれた細長い産地です。ライン川の対岸はドイツのバーデン地方で、歴史的にドイツとフランスの間で帰属が何度も変わってきた地域。ワイン文化にもその両方の影響が色濃く残っています。

リースリングはアルザスを代表する品種のひとつ。ドイツのリースリングは甘口〜辛口まで幅広いスタイルで造られるのに対し、アルザスのリースリングは伝統的に辛口スタイルが主流です。

▷ 香りと味わいの特徴/開栓からの変化

グラスに注いだ瞬間に目を引いたのが、その色。濃いめのゴールドがとても綺麗で、注ぐだけで気分が上がりました。

飲む前は「辛口でシャープな味わい」を想像していたのですが、実際に口にしてみると果実味が豊かでふくよかな印象。以前飲んだKlumppのドイツ・リースリングと比べると、シャープさよりもやさしい丸みがある感じで、「あれ、思ってたのと少し違う」と感じました。

アルザスはライン川沿いの温暖な気候の影響で果実味が膨らみやすいのかもしれません。同じリースリングでも産地が変わるとここまで個性が変わるのか、という発見でした。

3日間にわたって飲んだのですが、日ごとに表情が変わるのも面白かったです。

  • 開栓1日目:酸味がはっきりと感じられ、果実味も豊か。甘さを感じるほどの果実の香りが印象的。
  • 開栓2日目:酸味がまろやかになり、香りが華やかに。飲みやすさが増してくる。
  • 開栓3日目:さらに香りが開いて、まろやかさが増した。この日のおつまみとの組み合わせが最高でした。

4. ペアリングした料理

今回の料理はすべて手作りです。

ぽってりとした衣の新玉ねぎとアスパラの天ぷら。後ろにAlbert Mann Rieslingのボトルとグラス
左からエアフライヤー天ぷら、真鯛とサーモンの昆布締め、サーモンのカルパッチョ。
1️⃣ サーモンのカルパッチョ

薄切りのサーモンにオリーブオイルとレモンをかけ、レタスとミニトマトを添えたシンプルな一品。

▷ ペアリングのポイント 魚介と白ワインの定番の組み合わせで悪くはなかったのですが、ワインの果実味が思ったより豊かだったこともあり、カルパッチョのさっぱりした味わいにはもう少しシャープでミネラリーなスタイルのほうが合ったかも、という印象でした。以前フィレンツェで出会った[プリニオ・マレンマ・トスカーナ]のような辛口白ワインの方が、より引き立て合えたかもしれません。まあまあの相性。

2️⃣ 真鯛とサーモンの昆布締め

昆布締めは見た目が刺身に近いですが、昆布に挟んで寝かせることで旨みが全然違います。

昆布締めは富山の郷土料理で、魚を昆布で挟んで冷蔵庫で寝かせるだけで作れます。昆布のうまみが魚にじんわり移って、刺身とは一味違う深みのある味わいに。今回は3時間ほど仕込んで、ほどよく昆布の風味が入った仕上がりにしました。

作り方はシンプルで、

  1. 真鯛やサーモンの刺身用の柵を用意する
  2. 昆布を酒や水で軽く湿らせてやわらかくする
  3. 魚を昆布で挟み、ラップで包んで冷蔵庫へ
  4. 3時間〜ひと晩置けば完成

富山ではおなじみの保存食文化から生まれた料理ですが、昆布さえあれば全国どこでも手軽に作れます。

▷ ペアリングのポイント 昆布の旨みとワインの果実味は合わないわけではないのですが、こちらもやはりもっと辛口でミネラリーなスタイルのリースリングのほうがより引き立て合えた気がします。まあまあ、という評価でした。

3️⃣ 新玉ねぎとアスパラの天ぷら(エアフライヤー挑戦記)
ぽってりとした衣の新玉ねぎとアスパラの天ぷら。後ろにAlbert Mann Rieslingのボトルとグラス
ぽってりとした衣…エアフライヤー天ぷらの洗礼。

春野菜の天ぷらに挑戦しようと、エアフライヤーで作れるレシピを参考にしたのですが、写真を見てもらえればわかる通り、衣がぽってりとした塊になってしまいました(笑)。べちゃっとした仕上がりで、途中で衣を外して塩だけで食べることに。

ところがこれが、結果的に大正解。衣を取り除いた新玉ねぎとアスパラは、甘みがダイレクトに感じられてとても美味しかったのです。失敗したと思ったら、素材の本来の美味しさに気づいた、ちょっとした発見でした。

▷ ペアリングのポイント 塩だけでシンプルに食べた野菜の甘みが、ワインのふくよかな果実味とよく合いました。特に新玉ねぎの甘みとワインのやさしい甘さのニュアンスが重なって、思いがけず好相性な組み合わせでした。


5. ✨ ベストペアリング:3日目のおつまみプレート

ポテチ、チーカマ、あたりめ、カシューナッツ、アーモンド、ドライフルーツを盛り合わせたおつまみプレート
3日目に用意したおつまみプレート。

今回もっとも良かったのは、開栓3日目におつまみと合わせたときでした。まろやかになったリースリングと、気軽なおつまみたちの相性が最高で、気づいたらボトルが空になっていました。

  • ポテチ:塩気がワインの果実味を引き立てて、ついもう一枚手が伸びる
  • チーカマ:魚介の旨みとワインのフレッシュさがすんなりなじむ
  • あたりめ(やわらかタイプ):噛むほどに出てくる旨みとワインの果実味がじわじわ合わさっていく
  • ドライフルーツ:ワインの果実味と共鳴して甘みが増幅される感覚
  • ナッツ(カシューナッツ&アーモンド):香ばしさとワインの酸がちょうどよいコントラスト

凝った料理を用意したのに、最後は気楽なおつまみが一番ワインと楽しめた、というのが今回の正直な結論です(笑)。3日目にまろやかになったリースリングには、シンプルなおつまみがとてもよく合うのだと実感しました。


6. まとめ

コルマール旅行の予習として選んだAlbert Mann Riesling 2022は、想像していたよりふくよかで果実味豊かな1本でした。

グラスに注いだときの美しいゴールドの色、3日間で少しずつ変化していく香りと味わい、そして最後に気楽なおつまみと最高の時間を過ごせたこと。シンプルな家飲みでも、ワインを軸にするとこんなに楽しい時間が作れるんだな、と改めて実感しました。

以前飲んだKlumppのドイツ・リースリングと比べると、シャープさよりもやさしい丸みがある印象。同じリースリングでも産地によってここまで個性が変わるのかと、改めて驚かされました。次はもっと辛口に振ったアルザス・リースリングも試してみたいと思っています。

実際にコルマールを訪れた際は、現地のワインや食文化についてもレポートしたいと思っています。どんな出会いが待っているか、今からとても楽しみです。

まとめ ワインと食卓を楽しむ|家でできるちょっと特別な時間の作り方

これまで試してきたワインや食卓での楽しみ方を、テーマごとにまとめています。

※ワインの紹介は二十歳以上の方を対象としています。お酒は二十歳になってから、ゆっくりとお楽しみください。

《この記事を書いている人》
 Kana

青い光の中で一眼レフを構えている人