イタリアにはジェラート店がたくさんあります。観光中、つい目を引かれるのは、鮮やかな色のピスタチオや、ショーケースからあふれそうなくらい山盛りにされたジェラートかもしれません。
でも、素材の味を大切にしている店ほど、見た目は意外なほど控えめでした。スペイン広場周辺でいくつかのお店を見て回るうちに、「おいしそうに見えること」と「実際においしいこと」は必ずしも同じではないと感じるようになりました。
インスタなどでよく見かける「美味しいジェラートの見分け方」、本当に当たるのか気になったので、実際にこの目で確かめてみることにしました。この記事では、その見分け方の基準と、実際に3店舗を食べ比べてみた結果、そしてイタリアでのジェラートの頼み方をまとめています。
インスタでよく見る美味しいジェラートの見分け方
イタリア旅行が決まってから、せっかくなら美味しいジェラートを食べたいと思い、海外の方が投稿しているインスタをよく見ていました。そこでは「美味しいジェラートの見分け方」がいくつか紹介されていて、なるほどと思いながら覚えておいたんです。今回は、この見分け方を実際に検証してみることにしました。
山盛りのジェラートは要チェック
ショーケースの上に高く盛られたジェラートは、見た目のインパクトがあります。しかし、ジェラートはアイスクリームに比べて含まれる空気が少なく、密度が高いお菓子です。そのため本来は、こんもりと高く盛り上げるのが難しいのです。きれいに高く盛れているお店は、空気や安定剤を多めに加えていることがあり、素材そのものの味より見た目を優先している場合があるようです。
また、山盛りにして並べると、それだけ表面が空気にふれて溶けやすくなります。その点、蓋付きの金属ポット(ポッツェッティと呼ばれる容器)で保存しているお店は、空気に触れさせず、溶かさないように味をしっかり管理しようとしているのだろうと感じました。金属ポットでなくても、山盛りにせず平らにならして保管しているお店も同じ理由で信頼できそうだと思いました。見た目の派手さより、素材そのもののおいしさを大切にしている店なのかもしれません。
蓋付きだと中身が見えないので、最初は少し選びにくく感じるかもしれません。でも、それこそが品質管理が行き届いているサインだと思えば安心です。ポットの前や壁にフレーバーの名前が書かれたメニューが用意されていることがほとんどなので、そこを見ながら選べば大丈夫です。
色が不自然に鮮やかすぎないか見る
ジェラートは、色でもある程度ヒントがあります。本物の素材だけで作ると色は意外と地味になりやすく、逆に鮮やかすぎる色は着色料や香料が使われているサインのことがあるためです。私は次のような点を参考にしていました。
- ピスタチオ
鮮やかな緑というより、少しくすんだオリーブ色に近いほうが自然です。ピスタチオそのものをすりつぶした色は、もともと派手な緑にはならないためです。 - レモン
鮮やかな黄色よりも、白っぽいクリーム色に近いほうが自然です。レモンの果汁や皮そのものは、それほど濃い黄色にはならないためです。 - バナナ
明るい黄色よりも、少し灰色がかった白っぽい色のほうが自然です。皮をむいたバナナの果肉に近い色、とイメージするとわかりやすいです。
ただし、色はあくまで目安です。気になったら店員さんに聞いたり、ひと口味見させてもらったりして判断するのがいちばん確実だと思います。
実際にこの基準で選んだ3店を食べ比べてみた
見分け方がわかったところで、実際にこの基準を使って店を選んでみることにしました。ローマ、フィレンツェ、ブラーノ島と、旅先で立ち寄った3つの街でそれぞれ試してみた記録です。
選び方
やり方はシンプルです。ショーケースを外から見て、ジェラートが山盛りになっていないか、色が鮮やかすぎないかをチェックし、当てはまらない店は次へ進む、という方法で数軒を見比べました。
面白かったのは、結果として、看板が大きく目立つ店や観光客の行列ができている店ほど、山盛り・鮮やかな色のジェラートを扱っている傾向があったことです。もちろん看板や行列そのものを基準にしたわけではありませんが、見た目重視の店ほど”わかりやすく目立とうとしている”のかもしれないと感じました。
ローマ:La Strega Nocciola
スペイン広場から徒歩3分ほどの場所にあったお店です。派手な看板もなく、客もまばらで、比較的すぐに注文できました。
選んだのはイチゴ、レモン、ピスタチオの3種類。特に印象的だったのはピスタチオで、写真を見返しても色は鮮やかな緑ではなく、クリーム色に近い落ち着いた色をしていました。まさに見分け方の基準通りの色味です。豆の香ばしさとコクがしっかり感じられて、本格的な味わいでした。
イチゴも、甘さだけでなく酸味がしっかりあり、素材そのものの味が濃く感じられました。3店の中で、色の濃さや質感の密度がいちばん際立っていたのがこの店で、正直いちばん美味しいと感じました。価格はSサイズで3.50ユーロでした。

フィレンツェ・ブラーノ島
同じ基準で、フィレンツェとブラーノ島でも店を選んでみました。フィレンツェで訪れたのは「GEL’ART」というお店で、レモンとマンゴーを注文し、3.00ユーロでした。ブラーノ島では「Gelateria Crema」というお店で、同じくレモンとマンゴーを選び、こちらは5.00ユーロでした。
どちらも美味しく、見分け方の基準は概ね当てはまっていると感じました。ただ、写真で見比べると、ローマの店に比べるとやや軽めの質感で、色の濃さもローマほどではありませんでした。価格を比べても、観光地価格になりやすいブラーノ島がいちばん高く、地元感のあったフィレンツェの店がいちばん安かったのも、印象に残っています。


ローマの店は現在閉店。次はフィレンツェで
実は、今回いちばん美味しかったローマの店(La Strega Nocciola)は、2026年9月時点で閉店していることを確認しました。調べてみると、La Strega Nocciolaは実はフィレンツェを中心に展開するジェラートのチェーン店で、公式サイトによるとフィレンツェには現在5店舗あります。ローマは現在パートナー募集中となっており、直営店はないようです。
同じお店の味を確かめられなくなったのは残念ですが、逆に言えば、次にイタリアへ行く機会があれば、フィレンツェの系列店で同じ味を楽しめるということでもあります。次回はぜひ、フィレンツェの店舗を訪れてみたいと思っています。
ジェラートの頼み方
観光地のジェラート店では、店員さんが観光客に慣れていて、英語で対応してくれることも多かったです。イタリア語が読めなくても、気になる味について英語で尋ねれば、丁寧に教えてもらえる場面が多いと思います。
お店によっては、先にレジで支払いを済ませ、受け取ったレシートをカウンターのスタッフに渡してから盛ってもらう、という流れのことがあります。日本のアイス屋さんとは順番が逆になることもあるので、最初に「どこで注文・支払いをするのか」を確認しておくと戸惑いません。
サイズによって選べる味の数が変わることが多いのも覚えておくと安心です。いちばん小さいサイズでも2または3種類の味を選べる店が多く、少し欲張って組み合わせを楽しめます。
注文の流れ
少額でもカードが使える店が多く、観光中でも立ち寄りやすかったです。
イタリア語で書かれていて味の名前がわからないときは、英語をまじえて指さしで伝えていました。店員さんも観光客に慣れていて、笑顔で対応してくれることが多かったです。
イタリア語に自信がなくても、簡単な挨拶を覚えておくと、やり取りがスムーズです。
覚えておくと便利なフレーズ
| Buongiornoボンジョルノ | こんにちは(日中) |
|---|---|
| Buonaseraボナセーラ | こんばんは(夕方以降) |
| Vorrei…ヴォレイ | 〜をください(味を伝えるときに) |
| Posso assaggiare?ポッソ アッサッジャーレ | 試食できますか? |
| Quanto costa?クワント コスタ | いくらですか? |
| Grazieグラッツェ | ありがとう |
短いひとことを添えるだけでも、お店の人とお互いに気持ちよくやり取りができました。言葉が完璧でなくても、笑顔とあいさつがあれば十分に伝わります。
まとめ
インスタでよく見かける「山盛りは避ける」「色が鮮やかすぎない店を選ぶ」という見分け方は、今回訪れた3店すべてに当てはまっていて、実際にどの店も美味しかったです。中でも、色の濃さや質感の密度が際立っていたローマの店が、いちばん印象に残っています。
イタリアでジェラート店を選ぶときは、看板の派手さや行列の長さではなく、まずショーケースの中のジェラートそのものをよく見てみてほしいです。それだけで、当たりの店に出会える確率はきっと上がるはずです。
まとめ イタリア4泊5日完全ガイド
ローマ・フィレンツェ・ヴェネツィアを実際に周遊した経験をもとに、4泊5日のイタリア旅行に必要な情報をまとめました。