入国審査がない!?シェンゲン協定で巡るヨーロッパ周遊|スイス→ローマ


ローマに着いたのに、入国審査がない——。

スイスのチューリッヒからイタリアのローマへ、わずか1時間半のフライト。到着後に空港内を歩いていると、気づけばそのまま外に出ていました。パスポートを見せることも、列に並ぶことも一切なく。

「あれ、これで本当に入国できてるの?」

ヨーロッパには「シェンゲン協定」という、加盟国間の移動を国内線のように自由にする仕組みがあります。頭では知っていましたが、実際に体験すると想像以上の衝撃でした。

今回は2025年2月に体験したチューリッヒ→ローマのフライトレポートをお届けします。出発前から「これがイタリアか」と驚かされた機内の様子も含め、ヨーロッパ周遊を計画中の方にぜひ知っておいてほしい現地のリアルをお伝えします。

フライト中、雲海の上に広がる朝焼けと飛行機の翼

ローマには2つの玄関口:メイン空港はFCO

ローマには、主に2つの国際空港があります。

フィウミチーノ空港(FCO):国際線のほとんどが到着するメイン空港。正式名称はレオナルド・ダ・ヴィンチ国際空港。
 チャンピーノ空港(CIA):LCCが中心の小規模空港。

フィウミチーノ空港はイタリア最大の空港で、日本やヨーロッパ主要都市からの国際線が多く到着します。到着ロビーは広く案内表示も多いので、初めての方でも比較的移動しやすい空港です。

チューリッヒからローマへ!今回のフライト情報

チューリッヒ空港からローマのレオナルド・ダ・ヴィンチ国際空港へ。

出発地到着地出発時刻到着時刻所要時間
ZRH
(チューリッヒ空港)
FCO
(ローマ空港)
7:20 8:50 約1時間30分

片道運賃:約2万4000円(2025年2月後半)

【出発】チューリッヒ空港の驚きの近さと利便性

街中から電車で10分!アクセス抜群の立地

チューリッヒ空港(Zürich Flughafen)は、スイス最大の国際空港。スイス最大の駅チューリッヒ中央駅(Zürich HB)から電車でわずか10分という抜群のアクセスです。乗り継ぎやヨーロッパ方面への接続も良く、清潔・静か・整然としているので初めてでも迷いにくい空港です。

空港なのにスーパーが安い?お土産選びに最適なロビー

空港内には土産屋や軽食店が揃っています。空港内のスーパーは一般的に街中より割高なことが多いですが、チューリッヒ空港のスーパーは価格を見た限り街中とほぼ変わらない印象でした(SNS上でも同様の情報を見かけます)。最後のお土産購入にも使えるので、チェックしてみる価値はあると思います。

【体験】離陸前からイタリア全開!機内の様子

ゲート前で陽気なイタリア人集団

ゲート前で待っていると、スマートカジュアルを完璧に着こなしたイタリア人グループに遭遇。これから飛行機で移動するのにこのオシャレ感、さすがです。

朝早い便で空港内は人が少なく静かでしたが、私が待っていたゲート前だけすでにイタリア。静かなロビーに響く陽気なイタリア語は不思議と不快ではなく、「あ、これからイタリアに行くんだ」とワクワクしました。

まさかの朝7時台に機内で酒盛り!

朝7時台の早便だったため機内は空いていました。小さめの機体で、日本の国内便に近い内装です。

いざ離陸すると、機内でもその勢いは衰えず「酒盛り」が始まりました。何を飲んでいたかまでは見えませんでしたが、1時間ちょっとのフライトなのにCAさんが何度も往復しているのが印象的でした。朝7時台から……と驚きましたが、これだけ注文が入れば航空会社的には大助かりかもしれません(笑)。

静かなスイスから陽気なイタリアへ。空港と機内の段階ですでに「観光」が始まっている気分になれました。

【到着】最大の衝撃!入国審査がないカルチャーショック

到着後、入国審査はどこかなと空港内を歩いていると「出口(Exit / Uscita)」と書かれた看板と矢印が見えました。矢印の方向に進んでいくと、そのまま外に出られてびっくり!

実はスイスもイタリアも「シェンゲン協定」の加盟国。この協定により、加盟国間の移動は国内線のような感覚で移動できるのです。

EU域内の移動は理解していましたが、実際に経験するのは初めてだったので「本当にこのまま外に出ていいの?」とかなり戸惑いました。預け荷物もなかったので、外まであっという間でした。

そもそもシェンゲン協定って何?日本人も対象なの?

シェンゲン協定とは、ヨーロッパの29カ国(2026年時点)が加盟する、域内の国境審査を原則廃止した取り決めのことです。加盟国間の移動は「事実上ひとつの国の中を移動している」ような扱いになるため、都市をまたいで移動するたびにパスポートを見せて列に並ぶ、ということが必要ありません。

シェンゲン協定 加盟国マップ

ポイントは、最初に入国した国で審査を受ければ、その後の加盟国間の移動はフリーという点。今回の旅程でいえば、スイスに入国した時点で審査は完了しているので、イタリアに着いても改めて審査を受ける必要がないのです。

日本 → スイス → イタリア 日本(出発) パスポート携帯 スイス(入国) ★ ここで入国審査 機内・空港間を移動 イタリア(到着) 審査なし・そのまま外へ ポイント 最初に入国した国(=スイス)で審査が完了すれば、 その後の加盟国間(イタリア等)の移動は審査なしで自由に行き来できる。
シェンゲン協定における入国審査の流れ

「でも日本人も対象なの?」と思う方もいるかもしれません。答えはYESです。日本はシェンゲン圏へのビザが免除されているため、観光などの短期滞在(180日間のうち最大90日)であれば、日本人も加盟国間の移動は原則審査なしで自由に行き来できます。

⚠️ ここだけは注意!パスポートは必ず携帯

入国審査がなくても、抜き打ちで身分確認が行われることがあります。「どうせチェックされないから」とホテルに置いてきてしまうと、思わぬトラブルになることも。パスポートを必ず持ち歩きましょう。

ちなみに、スイスはEUには加盟していませんが、シェンゲン協定には加盟しています。「EUとシェンゲン協定は別物」というのも、ヨーロッパ旅行前に知っておくと役立つ豆知識です。

まとめ:チューリッヒ→ローマ、1時間半でここまで違う

静粛なスイスの空気から、陽気なイタリアへ。フライト自体はわずか1時間半ですが、ゲート前から機内、到着まで、旅の変化を存分に楽しめるフライトでした。シェンゲン圏内の移動の仕組みを知っておくと、到着時に戸惑わずにスムーズに動けるので、ヨーロッパ周遊を計画中の方はぜひ頭に入れておいてください。

📌 これから行く人は要チェック:ETIAS(エティアス)が始まります

これまで日本人はビザなしでシェンゲン圏に入れましたが、2026年後半(10〜12月ごろ)からは「ETIAS」という事前のオンライン渡航認証が必要になる予定です。アメリカの「ESTA」やイギリスの「ETA」と同じ仕組みで、渡航前にネットで申請して認証を取っておく必要があります。

申請手数料は20ユーロ、一度取得すれば有効期限は3年間。さらに先行して、2025年10月からは出入国を電子的に記録する「EES」も段階的に導入されています。出発前に最新情報を確認しておくと安心です。

Kana
この記事を書いた人

Kana

イタリアとスイスを中心に、旅と写真のことを綴っています。12年続けている写真と、実際に現地を旅した経験をもとに、「知っておくと安心」な旅の情報をお届けします。

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